4K放送を見ようと思っている人は要注意です

先日のブログ「4Kテレビの値崩れがすごいです。 」で、今販売されている4Kテレビでは、今後開始が予定されているBSの4K放送を見ることができない。ということを書いたのですが、今回はその続きです。

BSの4K放送を受信するためには、
まず、
・今販売されている4Kテレビに、今後発売されるBSの4K放送を受信するためのチューナーを接続する
・今後発売されるであろうBSの4K放送が受信できる4Kテレビ
のどちらかが必要になりますが、
実は、それだけではダメな可能性があります。

BSの4K放送を受信するためには、BSの4K放送に対応しているBSアンテナが必要になります。

正確には、
従来のBSアンテナでは、BSの4K放送の一部のチャンネルしか受信することができません。
その一部のチャンネルも、将来受信できなくなる可能性があります。

さらに言うと、アンテナだけでなく、ケーブルやブースターなど、アンテナに関連した部分もBSの4K放送に対応したものが必要になる可能性があります。

この話はあまり認知されていないかもしれませんが、
総務省情報流通行政局放送技術課 「4K・8Kの取組について」
に書かれています。

従来のBSアンテナで、BSの4K放送の一部のチャンネルしか受信できない理由は、「左旋円偏波」(左旋)を使うからです。
従来のBS放送(SD又はHD)は、「右旋円偏波」(右旋)を使います。
上記資料の14枚目に図がありますが、衛星から飛んでくる電波の円偏波の回転方向が異なります。
従来からあるBSアンテナは、「右旋」を受信できるように作られているため、BSの4K放送の「左旋」は受信することができません。

なぜそんなことをするかと言うと、「右旋」だけではチャンネルが足りないからです。
BSの「右旋」のチャンネルは1~23の中の奇数チャンネルになりますが、現行の放送でほとんど使われてしまっています。
新たに4K放送を行うには、「左旋」の偶数チャンネルを使わざるを得ないということだと思います。

2018年に予定されている4Kの実用放送の開始時は、一部の4K放送のみ「右旋」のチャンネルで行うそうですが、あくまでも「4K放送の立ち上がり期の普及促進のため措置」という位置づけなので、いずれは全ての4K放送が「左旋」になる可能性があります。

また、奇数チャンネルの「右旋」と、その前後の偶数チャンネルの「左旋」は、周波数的に重なっていますので、それをそのまま同軸ケーブルに流すことができません。
そこで、「右旋」のチャンネルは従来と同様に同軸に流しますが、「左旋」のチャンネルは「右旋」と重ならないように周波数をずらして同軸ケーブルに流します。

しかし、そうすると、次の問題が出てきます。

従来のBSアンテナの場合は、同軸ケーブルに流す周波数は1032~2070MHzだったのが、4K対応のBSアンテナは「左旋」の周波数をずらして流すため1032~3223MHzになります。
帯域が約1GHz広がるので、ブースターや同軸ケーブルなども、それだけの帯域を通せるものにする必要があります。

地デジが始まった頃、VHF帯しか受信できない設備はUHF帯も受信できるようにする工事が必要でしたが、同様に、BSの4K放送に対応するための工事が必要になる可能性が十分あります。