売電価格21円で儲かるのか?

2017年度の固定価格買取制度の太陽光発電(10kW以上)の買取価格が21円/kWhになるようです。

太陽光発電の買取価格は事業用を21円に、風力発電は3年後に19円へ (スマートジャパン)

太陽光発電を投資として考える場合は、今年度の24円/kWhでもかなり微妙な価格だと思っているのですが、21円/kWhになったら、はたして投資としての魅力はどうなのでしょう?

例によって、非常にざっくりですが、計算してみたいと思います。
(ここでは消費税は割愛します)

もはや過積載は必須条件として、パネル容量70~80kW程度で、年間発電量を平均75000kWhと仮定すると、(経年劣化等も考慮して)
年間売電収入は、
21円×75000kWh=157.5万円
となります。

一方、年間のコスト(経費)を、ざっくり平均50万円とします。
(固定資産税、遠隔監視、パワコン交換費用、など)

すると、1年間の利益は、
157.5万円-50万円=107.5万円
となります。

20年間の利益の合計は、
107.5万円×20年=2150万円
です。

20年間で手元に残る金額が2150万円ということは、
ここから初期費用を差し引くと、

初期費用が2000万円の場合の純利益は、20年間で150万円。
1年当たり7.5万円なので、年利0.3%。

初期費用が1700万円の場合の純利益は、20年間で450万円。
1年当たり22.5万円なので、年利1.32%。

初期費用が1500万円の場合の純利益は、20年間で650万円。
1年当たり32.5万円なので、年利2.16%。

ちなみに、この初期費用には土地代(購入、登記、整地費用等)も含みます。
土地を賃貸にする場合は、別途、賃貸料と20年後の撤去費用の考慮が必要になってくると思います。

以上は非常にざっくりした計算ですが、70~80kWのシステムで、初期費用を全部コミコミで1500~1600万円程度に抑えられるかがポイントになるような気がします。
土地を持っていれば十分可能かもしれませんが、土地の購入も含めると、どうなのでしょう?

太陽光投資は、以前はローリスクで比較的リターンが良い投資と考えられていたようですが、今後はリスクもリターンも厳しくなっていくように思います。
そもそも、FITの買取価格には、あまり将来のことは考慮されていないような気がします。
政府は物価を上昇させようとしていますし、為替による物価上昇も考えられますが、それらはFITではリスクになります。
また、買取価格引き下げの理由の中に、設備利用率が向上したからというのがありますが、設備利用率が向上すると、その分、設備の劣化が早まる可能性も考えられます。
最近のパネルのコストダウンの影響や、パワコンの過積載の影響など、今後未知の問題が表面化してくるかもしれません。
さらに、異常気象や災害による発電量の低下や売電停止などのリスクも要注意です。

リターンが減ってくると、リスクの許容度も下がりますので、今後はより慎重に考える必要がありそうです。