FIT終了後、電力会社の無償引き取り(電気タダ取り)は税法上面倒にならないか?

固定価格買取制度(FIT)の買取期間が終了した後、買取先が決まっていない場合は、一般送配電事業者(いわゆる大手電力会社)が余剰電力を無償で引き取る(タダ取りする)ことになっています。

FIT終了情報提供サイトQ3
どうする?ソーラー よくあるご質問

この無償引き取りは、民法の「不当利得」に該当するかどうかは置いておいたとしても、税法上は無関係ではないかもしれません。

法人税法  第22条

内国法人の各事業年度の所得の金額は、当該事業年度の益金の額から当該事業年度の損金の額を控除した金額とする。
2 内国法人の各事業年度の所得の金額の計算上当該事業年度の益金の額に算入すべき金額は、別段の定めがあるものを除き、資産の販売、有償又は無償による資産の譲渡又は役務の提供、無償による資産の譲受けその他の取引で資本等取引以外のものに係る当該事業年度の収益の額とする。

第二十二条の二

4 内国法人の各事業年度の資産の販売等に係る収益の額として第一項又は第二項の規定により当該事業年度の所得の金額の計算上益金の額に算入する金額は、別段の定め(前条第四項を除く。)があるものを除き、その販売若しくは譲渡をした資産の引渡しの時における価額又はその提供をした役務につき通常得べき対価の額に相当する金額とする。

法人税法上は、有償でも無償でも、資産の譲渡や譲受けをした場合は所得に算入することになっています。
そして、無償の場合の金額は、時価になると思われます。

つまり、余剰電力を電力会社が無償引き取りした場合、太陽光発電のオーナーは時価で売電したことになり、電力会社は時価相当の利益を得たということになるのではないでしょうか。

太陽光のオーナーは1円ももらっていないのに収入があったことになるという、どうにも理不尽な状況になります。
一方、電力会社は電気をタダで譲り受けた分は収益に計上する必要がありますが、それは当然な気がします。

電力会社は収益に計上するために、FIT終了後も計量(検針)は続ける必要があります。
そして、太陽光のオーナーは、タダで譲渡した電力量を確認するために、電力会社に検針結果を要求する必要があります。
状況によっては、1円ももらってないのに余計な税金を払うことになるかもしれません。

法人税法22条を素直に読むと、こんな感じに理解できるのですが、本当にこうなるのでしょうか。
国税庁や税務署が余剰電力は資産ではないと判断すれば、このような事はなくなりますが、電力会社が買取メニューを提示して買取りを行っているのと同じ「電気」を、一方では資産ではないと言うのは無理があると思います。
税務処理上どうすればいいかは、税務署に確認した方がよさそうな気がします。

やはり、「無償引き取り」はいろいろ問題がありそうな気がしますが、1年後、電力会社は本当に行うのでしょうか?