新型コロナ、日本のクラスター対策はそんなにすごいのか?

政府の新型コロナ対策の専門家会議は、日本のクラスター対策を自信満々に語っているようですが・・


新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言(R2/5/29)



(概要)新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言(R2/5/29)
 

結局、クラスター対策では手に負えなくなったから緊急事態宣言が必要になったのではないでしょうか?

所詮、日本のクラスター対策は、保健所の人が1人1人電話をかけたりして、地道に接触者を探し出すという、とても技術立国日本とは思えない人海戦術です。
いろいろ無理が出てくるのも当然だと思います。

増える感染経路不明も追跡限界 夜の繁華街、プライバシーの壁

しかし任意の調査のため、実態解明に「プライバシー」の壁が立ちはだかる。都内では、夜の繁華街をめぐる調査が難航。関係者によると、感染経路の不明者の中で、世代を問わず一定数の感染者が夜の繁華街の飲食店で食事をしていることを把握した。ただ、店名や同席者の名前に関して、当事者らは「相手の迷惑になるから」などと口が重たくなるという。

「調査の電話に出てくれない」感染拡大の若年層、追跡拒否のケースも

夜の繁華街などで感染が広がるケースが目立ち、追跡調査を拒否するケースもあるという。保健所からは「若者は聞き取り調査のための電話に出てくれない」といった声も上がっている。

このように追跡できない人が出てくるだけでなく、調査にかかる時間も膨大だと思います。
院内感染のようなクラスターの範囲がある程度限定されている場合でも、かなり時間がかかっているようです。

(参考)
緊急事態宣言を無理やり解除、第2波の対策は大丈夫か?

感染の拡大を防ぐためには、一刻も早く接触者を特定して、陽性なら隔離する必要があるはずです。
1月から2月の中国由来の感染を最小限に抑えられたのは、たまたま感染拡大のスピードが遅かったからではないでしょうか?
市中にウイルスがまん延してしまった現在、地道な人海戦術で間に合うのでしょうか。

ちなみに韓国では、“COVID 19 Epidemiology Investigation System"という追跡システムを構築しています。


MOLIT, MSIT and KCDC launch the COVID 19 data platform.

これはKCDC(韓国の疾病管理本部)が運営しているシステムで、警察や通信会社、クレジットカード会社と連携しています。
感染者と接触した人を10分未満で追跡できるそうです。

個人情報保護の意識が強い日本では、韓国のようなシステムは難しいかもしれませんが、今の日本のやり方はあまりにも遅れていると言わざるをえません。

日本もようやく接触を確認できるシステムを開発しているようですが、


接触確認アプリに関する仕様書等の公表

どれだけ普及するでしょう?
 

政府の専門家会議は、検査体制や医療提供体制に関しては課題や対応策などを評価・検討しているようですが、クラスター対策については自慢話ばかりです。

そんな状態で第2波、第3波に対応できるのでしょうか・・