やっぱりZoomの安全性は気になる

コロナ禍で利用者が急増したオンライン会議システム「Zoom」の話題がまた盛り上がっているようですが・・

河野太郎行政改革担当大臣のツイッターです。


https://twitter.com/konotarogomame

(参考)
JCASTニュース(2021/1/2)
河野太郎氏「Zoomにガチャガチャ言い始める人が...」 「国際会議でも使う」と理解求めるも、ネットで賛否

やっぱり日本政府の大臣がZoomのようなセキュリティ的に懸念のあるツールを使って会議をすることに不安を持つ人が多いのだと思います。

Zoomのセキュリティに関しては、利用者が急増した2020年の春頃に多く取り上げられていました。

ビデオ会議「Zoom」がセキュリティ・プライバシー問題を謝罪
ビデオ会議「Zoom」は本当に危ないのか? 3つのセキュリティー問題でこれが怖い

Zoom日本法人代表に聞く「本当に安全性に問題はないのか」

まず4月頃から「ズーム爆弾」と呼ばれる攻撃の報告が増えた。これは、他人のズームの会議に勝手に割り込んで、ポルノ画像を見せたり差別的な発言をする行為のことを指す。またアプリ自体に欠陥があり、テレビ電話の通話が完全に暗号化されていない、ユーザー情報が無断でフェイスブックに流出しているなどが指摘された。

この頃のZoomのシステムは技術的に不完全な部分がいろいろあり、Zoom社は情報公開と改善に取り組んできたようです。

(Zoom社の情報発信)
A Message to Our Users
CEO Report: 90 Days Done, What’s Next for Zoom


The Facts Around Zoom and Encryption for Meetings/Webinars

真摯に不具合を認めて対応しているようなので、おそらく技術的な面は(他社の会議システムと同等のレベルに)改善されていくのではと思いますが、やっぱり気になるのは中国との関係です。

NEC business leaders square wisdom (2020/4/23)
Zoomとはどんな企業なのか 中国生まれがつくった「中国らしくない会社」

Zoomを創業したのは中国山東省で生まれ、大学卒業後、米国にわたり、その後、米国籍を取得したエリック・ユエン (Eric Yuan、袁征、以下敬称略)という人物である。ユエン自身、現在は米国人ではあるが、中国で大学教育を受け、渡米の時点では英語がまともに話せなかった。製品の開発拠点は中国にあり、エンジニアの大半は中国人という企業である。

Zoom社は米国の会社ですが、開発拠点の中核が中国にあるところが気になります。
中国国内に拠点を構えて開発業務を行う以上、中国政府と関わらないわけにはいかないと思います。

最近こんなニュースがありました。
日経ビジネス(2020/12/24)
中国政府の要求で会合中止 Zoomに迫る米政府の踏み絵

米司法省は2020年12月18日、ズームの元中国人幹部を起訴したと公表した。起訴内容は米国内のZoom利用者のサービスを正当な理由なく切断した嫌がらせ行為と、Zoomのユーザー情報を違法に共有した疑いだ。
事の発端は2019年9月。中国国内でズームが突然利用できなくなった。中国政府がズームのサービスを停止する措置を講じたためで、これに対処するためにズームのエリック・ユアンCEO(最高経営責任者)が中国政府との調整に乗り出した。
中国政府の要求は検閲だ。開催された会議の内容を分析して違法行為を特定したり、中国の法律に違反している会議をシャットダウンしたりするものだ。米ワシントン・ポストによると、中国政府が違法と考えるような会議を1分以内に終了させることを求められたという。

2019年の9~10月の出来事ですが、中国内だけでなく、米国など中国以外の参加者がいる会議も中断させてしまったようです。

この件に関するZoom社の見解
米国司法省(DOJ)訴訟に関する当社の見解

当社は、この従業員または他のZoom従業員が中国を拠点としていないユーザーのユーザーデータを中国政府に提供していたとは考えていません。

と言っていますが、実際のところはどうなのでしょう。

エンドツーエンド暗号化とか、中国からの参加者が会議にいない場合は中国本土のデータセンターを通さないといった技術的な対策を行うようなので、外部の第三者からの攻撃には強くなると思いますが、社内関係者に対してはどうでしょう?

当社は内部アクセス制御を大幅に強化しました。特に、Zoomのグローバルのプロダクションネットワークに対する中国を拠点とする従業員のアクセスを制限しています。

中国国内から海外へのアクセスを最小限にするのだと思いますが、0にはできないだろうし、最終的には内部の人の問題になると思います。

中国で開発して中国で事業を行っていたら、中国政府の要求には逆らえないのではないでしょうか。

急成長しているZoomですが、マイクロソフト(Skype)やシスコシステムズ(WebEx)のような大企業と比べるとまだまだです。
そのうちどこかに買収されるのかもしれませんが、いろんな面で脆弱な事は否めないと思います。

河野太郎公式サイトの新年一発目の記事、
ZOOM Zoom zoom

単純に「Zoomを使ったら情報が漏れる」「Zoomを使ってけしからん」などということはないはずです。
「どこどこの国の政府は禁止しているじゃないかっ」
その国の政府内では使わなくても、政府の高官がZoomを使った公開フォーラムで講演しています。
その国の大学ではZoomを使ってオンライン授業をやっています。
きちんと機密性と利便性を理解して使えば、何の問題もないでしょう。

最後の一文は正にその通りだと思います。
でも世の中には、
きちんと機密性と利便性を理解して使えない
人がいることを考慮する必要があると思います。

「みんなが使っているから大丈夫だろう」とか、
「今まで何の問題もないから大丈夫だろう」とか、
「これしか入れてなかったから、とりあえず使ってしまった」とか、
だんだんそうなってしまうのが世の常ではないでしょうか。

国会議員・大臣というお立場なら、そんな事は当然考えていると思いますが・・