ワクチン接種証明の偽造が横行

こんな事は最初から分かっていた話だと思いますが・・

産経新聞(2021/5/8)
ワクチン証明偽造で男逮捕、米加州、1枚2千円

米西部カリフォルニア州の当局は、新型コロナウイルスワクチンを接種したことを証明する偽のカードを作成し、1枚20ドル(約2100円)で販売したとして、公文書偽造などの疑いでバー経営者の男(59)を逮捕、訴追した。

Forbes JAPAN (2021/5/28)
米国、「偽造ワクチン接種証明カード」検索件数が急増

5月中旬、米疾病予防管理センター(CDC)がワクチン接種済みの人に対するマスク着用指針を緩和した直後に、ワクチン接種証明カードの偽造品を探すインターネット検索件数が急増した。ワクチン接種証明カードは、接種完了を証明できる数少ない方法のひとつだが、簡単に偽造できることが以前から指摘されてきた。

 
未記入のカードをアマゾンで売り出す人まで出てきたようです。

INSIDER(2021/6/8)
Amazon removed a listing for blank fake COVID-19 vaccine cards

(Google翻訳)
アマゾンは空白の偽のCOVID-19ワクチンカードのリストを削除しました
アマゾンは、インサイダーからの電子メールに続いて、空白の偽のCOVID-19ワクチンカードのリストを削除しました。
リストには、ワクチン接種の偽の記録を作成するために使用された可能性のある10枚の空白のワクチン記録カードが含まれていました。

 
このワクチン接種カード(COVID-19 Vaccination Record Card)ですが、Googleで検索したらPDFが簡単に出てきました。

 
これに適当に記入するだけで偽造できてしまいます。

せめて発行した場所のスタンプを押すとかすれば、少しはハードルが上がりそうな気がしますが・・

ニューヨーク州はワクチンカードの偽造を重罪にするようです。

Bloomberg(2021/6/10)
NYが偽のワクチンカードを狙う

(Google翻訳) コロナウイルスワクチン接種カードを偽造することは、木曜日に州議会議員によって可決された法案の下でニューヨークの重罪になるでしょう。個人が予防接種の履歴を誤って伝えないようにすることを目的とした法律は、現在、アンドリュー・クオモ知事に向かっています。

 
上のForbesの記事によると、

Googleトレンドの過去90日間のデータによれば、新型コロナワクチンの接種を証明するカードの偽造品に対する関心が急上昇した時期は、CDCが新たなマスク着用指針を発表したときと一致

ワクチン接種済みであれば、屋内の大半でマスク着用をやめ、ソーシャルディスタンスをとらなくてもよいとする5月中旬の発表は、CDCがパンデミックを通じて一貫してとってきた立場を大きく転換するものだ。

全国的なシステムが存在しないため、接種を証明する既定の方法としては、予約時に交付されるワクチン接種証明カードが使われるようになっている。この紙のカードは、情報量の少ないごく基本的なもので、手書きで記載されるので、偽造が比較的容易だ。

ということで、元々証明書として使うことは想定していなかったものを、他にないから無理やり使っているようです。
偽造が横行するのもしょうがないような気がします。

まあ、とにかく接種した人を増やすために、なりふり構わずといった感じでしょうか。

偽造カード以外にも、変異株とかJ&Jの有効性とか、いろいろ懸念がありますが、はたしてCDCの作戦が吉と出るか凶と出るか・・

ここ数日、アメリカの新規感染者数が微妙に増えているのも気になります。


(Google 新型コロナ統計情報)

 
ちなみに、日本の場合は接種券の一部が接種済証になります。
(医療従事者はこれとは別の接種記録書を使用)


新型コロナウイルスワクチンに係る接種券等の印刷及び発送について

右側の「予防接種済証」の欄に接種したワクチンのシールを貼るようになっているので、CDCのカードよりは偽造しにくいと思います。

 
ところで、最近よくワクチンを廃棄したというニュースを聞きますが、その分のシールはどうしているのでしょう?
シールの管理が杜撰だと、日本でも接種済証を偽造する人が出てきそうな気がします。