中国東方航空ボーイング737垂直落下の謎

ボイスレコーダーが発見されたようですが、原因の究明が進むことを期待します。

テレ朝news(2022/3/24)
中国旅客機落下 現場に“巨大な穴”…3つの特異点

航空評論家・小林宏之氏:
「今回、特異点が3つある。1つは、垂直に落下している。降下率が、1分間に1万フィート(3000メートル)以上。普通ではあり得ないこと。管制官の問い掛けに対して、パイロットが答えていない。パイロットが対応できないような、重大なことが一瞬にして、起きた可能性がある」


 

 

映像を見ただけでも恐怖を感じてしまいますが、「普通ではないこと」が起きたようです。

もし主翼がなくなってしまうと、このような垂直落下もあり得るそうですが、映像を見ると、主翼は付いているように見えます。


 

気になるのは、急降下して墜落する前に一旦高度が上昇している事です。


flightradar24

このデータが正しければ、上空29100フィートで何らかの異常事態が起きて急降下している最中も、機体の高度を上昇させる機能は生きていた可能性があると思います。
機体を上昇させる操作をパイロットが行ったのか、自動的に行われたのかは分かりませんが。

そうなると、何らかの方法で意図的に機体を急降下させた可能性が高そうな気がします。

1つはパイロットが意図的に急降下させた可能性です。
パイロットは3人乗っていたようですが、ボイスレコーダーが発見されたので、コックピット内で何か異常な事が起きていれば、今後分かるかもしれません。

なお、BBCの記事 によると、
「パイロット3人の能力は高く、それぞれの家庭も比較的円満だった」
だそうです。

もう1つの可能性としては、第3者による機体のハッキングがあると思います。
7年ほど前ですが、このような記事があります。

WIRED(2015/4/26)
飛行機はハックできる:米議会機関の報告書

航空機の機内Wi-Fiを経由して攻撃者がアヴィオニクス(航空機の電子機器)システムに遠隔地から不正アクセスできる可能性があるという報告書を、米国議会の機関であるGAO(旧会計検査院)が公開した。

報告書は、あらゆる種類のIPネットワークの存在によって、飛行中の航空機がサイバー攻撃を受けやすくなるとしている。問題となるIPネットワークには、機内の無線エンターテイメント・システム、インターネットベースの操縦室通信機器、そして2025年までに実施される予定の新しい「NextGen」(Next Generation Air Transportation System=次世代航空輸送システム)も含まれる。

実際に機内のエンターテインメント(IFE)システムをハッキングした実例 も公開されています。

現在はそれなりに対策がされているとは思いますが、この手の話は結局「いたちごっご」だったり、内部の関係者に悪意を持った人がいる場合も考えられます。
リスクを0にすることは難しいと思います。

でも、もし原因がハッキングだとしたら、犯人が告白しない限り、分からないままかもしれません。
この事故も迷宮入りでしょうか・・

いずれにせよ、今後の調査報告を待ちたいと思います。