新型コロナ、日本の死亡者数が急増している

少ないと言われていた日本の新型コロナによる死亡者数ですが、4月の中旬以降急増しています。

新型コロナ死亡者・死亡率

データはWHOのレポートの値をベースにしています。
Coronavirus disease (COVID-2019) situation reports

ただし4月13日から21日までの死亡者数は、厚生労働省の発表資料の数値で補正してあります。
(陽性者データとの突合せ作業中の人数を含めるため)
新型コロナウイルス感染症に関する報道発表資料

 
4月13日以降、死亡者数の状況が変化したようです。
この日から厚労省発表の資料に「個々の陽性者との突合作業中」の人数が記載されるようになりました。
最初は30人でしたが、日々増加して直近(4/24)は85人になっています。
この人数の詳細はよく分からないのですが、何等かの理由で確認に時間がかかる死者と思われます。
それが最近の死亡者数急増の一因になっている可能性があります。

 
同時に、死亡率が上昇していることも気になります。
この死亡率は、
死亡者数累計/PCR検査陽性者数累計×100(%)
です。

死亡率が上昇する理由はいくつか考えられますが、

・PCR検査数不足(実際の感染者数に対して検査数が少なすぎる)
・対応遅延(PCR検査や入院などの待機中に症状が悪化する)
・医療崩壊(病院が機能不全で必要な医療が提供できない)
・感染者放置(感染者が死亡または重症化してから発見される)

などがあるのではないでしょうか。

相変わらずPCR検査待ちや結果待ち、入院待ちなど、対応の遅さが問題になっていますが、それによって症状が悪化して、早く対応すれば救えた命が失われている可能性があります。

(参考)
日経電子版(2020/4/22)
軽症で自宅待機の男性死亡 入院前に容体悪化、埼玉
読売新聞オンライン(2020/4/13)
清水建設の自宅待機社員、PCR検査後に容体急変し死亡…死亡後に陽性判明

最近になって、変死者がPCR検査で陽性だったというニュースが報道されるようになりましたが、氷山の一角かもしれません。
東京都監察医務院 のデータを見ると、平成30年に東京都で8000人以上の人が自宅で死因不明で亡くなっているようです。
東京だけで1か月600人以上なので、全国だと結構な人数になると思います。
新型コロナが原因の孤独死がある程度あってもおかしくない気がします。
 

日本の新型コロナの新規の陽性者数は一時期より減っている感じですが、

新型コロナ陽性者数

死亡者数の上昇は要注意だと思います。